競争

 昨日、事務所のコピー機を入れ替えた。まだリース期間が1年以上残っているにもかかわらず、新しいものに入れ替え、リース契約も結び直した。リースの残債は全額コピー機の販売会社が負担し、月額のリース料も安くなり、一枚当たりのカウンター料金も安くなった。機械は最新のものにバージョンアップした。

 

 ライバル会社のコピー機に乗り換えたと思われるだろうが、実は以前からの会社の申し出によるものであった。ただし、10月末までに契約を締結してコピー機を入れ替えなければならないというドタバタの条件が付き、昨日の入れ替え作業となった次第である。販売会社等の策略にまんまと陥った感は否めないが、イニシャルコストが発生せず、ランニングコストも低くなり、機械の印刷速度も速くなるということで、別に悪くはないと思っている。

 

 コピー機(複合機)市場は大手3社が全体の80%近くのシェアを握っているが、会社間の競争は激しく、我が社にも各社の営業や電話がしばしば来る。基本的に扱っているコピー機の性能に大差はなく、社会的なペーパーレスの流れもあり、限られた市場の奪い合いは熾烈である。

 

 競争は激しければ激しいほど製品やサービスの料金が下がり、受益者の恩恵は大きくなる。一方で、競争する側からしてみればたまったものではなく、生き残るために消耗戦を強いられることになる。

 

 世の中は矛盾だらけで、同一人の中にも、供給者と消費者という立場が同居しており、供給者の立場としては、競争を避け高価格を維持しようとし、消費者としては競争による低価格の恩恵を望む。良いものを安く買いたいと消費者は望み、自社製品等を高く売りたいと供給者は思う。これは世の中の基本原理みたいなものなので、どうしようもないのだが、あまり安さばかりを重視すると、廻り回って自分の給料まで下がりかねない。適正価格という考え方が必要ではなかろうか。