人事を尽くして天命を待つ

 今朝のNHKニュースで、元ラグビー日本代表ヘッドコーチ(現イングランド代表ヘッドコーチ)のエディ・ジョーンズ氏が来日して、日本のラブビー指導者に対して講習会を行っている様子が報じられていた。

 

 数年前、エディ氏が新聞のインタビューに答えて、プロフェッショナルとはなんぞやということについて語っていた。彼は、プロフェッショナルとは自分の仕事に対して完璧な準備をする人だという趣旨のことを話していた。

 物事には自分で制御できることと制御できないことがあり、制御できることに関しては目標達成のために徹底的な準備をすることが必要だ。そして、自分で制御できないことに関しては運を天に任せて楽観的に考えるべきだと、そう述べていた。

つまり、‟人事を尽くして天命を待つ”ということで、やるべきことをきちんとやった上で、結果に対しては真摯に受け入れるということであろう。

 

 今朝のニュース番組の中でエディ氏は、日本人指導者の日本人には日本流のやり方があるという主張に対し、それは言い訳に過ぎないとして、決して妥協を許さない姿勢を貫いていた。

 前回のラグビーワールドカップで南アフリカを破った日本代表の番狂わせは偶然ではなく、綿密な準備の上に達成された、必然的な結果であった。

 

 私が感じるのは、自分も含めて日本人は全体的な雰囲気に流されやすく、本当の意味で自分の頭で考え行動する人が思いのほか少ないということだ。人事も尽くさずに天命ばかり待っている人が多いのではなかろうか。

 人事を尽くせば、結果はおのずとついてくるということを、エディ氏の成功が物語っている。