マイホーム講座

  3月27日(日)に「不動産鑑定士・舘輝政のマイホーム講座」を開催した。

 

 ハウスメーカーや工務店等の売手が主催する無料住宅セミナーは至る所で見られるが、買手の立場に立った有料の住宅セミナーがないのはなぜだろうか?と以前から不思議に思っていた。

 売手側が自己の商品を販売するため集客行為を行うことは、正当な営業活動だと思うが、売手側の「無料」セミナーだけが存在し、買手側に立つ第三者の専門家による情報提供の場が全くないのは問題である。

 

 マイホームを買った人にインタビューしてみると、多くの人がマイホームに対する知識が不足している状態で、マイホームを購入している。つまり、売手と買手の間に著しい情報格差があるということだ。売手は知っているが、買手は無知である。こういった場合、ぼったくりが生じやすい。だます方は悪いが、だまされる方も悪い。自己責任の時代である。買手もできるだけ学習すべである。

 

 私は不動産の専門家であるが、宅建業を全く営んでおらず、ハウスメーカーや工務店等とは取引関係が全くない。また、建築家のように、ハウスメーカー等と顧客を奪い合う関係にもない。つまり、マイホームの買手にとって本当の意味での第三者と言えるのではないだろうか。

 

 以上の理由から、有料のマイホーム講座を開催したのだが、巷の無料住宅セミナーと差別化を図るため、敢えて「不動産鑑定士・舘輝政」という固有名詞を用いた。また、今回の企画は売手側の「無料」に対するアンチテーゼであることから、金額はともかく「有料」であることにこだわった。売手側は仕事をボランティアでやっているわけではなく、本来「無料」というのはありえないからだ。

 

 しかし、今回は自分にとって全く新しい試みであった。はっきり言って、人が集まるのか集まらないのか、全く予測がつかなかった。結果的に参加した受講者は少数に止まったが、こういった企画に対して需要者が存在するということが確認できた。

 第1回目は必ずしも成功とはいえなかったが、反省すべき点は反省し、第2回目は全く内容を別にして、再挑戦するつもりだ。