福島特例通訳案内士

福島特例通訳案内士の試験に中国語で合格しました。

語学力が足りなく、口述試験もうまくいきませんでしたが、運良く受かりました。

福島特例通訳案内士については、最近知人から質問が多く、関心が高い割にはほとんど知られていないので、今回ご紹介しようと思います。

 

まず、通訳案内士という国家資格がありますが、この資格は英語、中国語等の外国語が堪能であることが前提条件で、その上さらに、日本文化を明瞭かつ的確に外国語で説明することが求められる難関試験です。

 

福島特例通訳案内士は震災からの復興を目的に、福島県に限り認められた通訳案内士の特例で、福島県内で観光ガイドをして報酬をもらうことができますが、福島県外ではできません。しかし、純然たる国家資格であることに変わりはありません。

 

福島特例通訳案内士は一般の通訳案内士試験とは異なり、福島県が実施する福島特例通訳案内士資格研修を全て受講した人だけが、最終の口述試験に臨むことができます。福島特例通訳案内士試験は一般の通訳案内士試験のように落とす試験ではなく、試験内容及び合格基準はかなり緩いものとなっています。

 

福島県が実施する福島特例通訳案内士資格研修については、本年は7月~11月の延べ15日間(全て土日)行われ、受講料は全て県負担です(つまりタダです)。

 

応募資格は、英語はTOEIC750点以上、英検2級以上、中国語は中国語検定3級以上、韓国語は韓国語能力試験3級以上となっています。

 

本年は募集定員80名でしたが、定員割れしていたような気がします。せっかくの機会なのにもったいないですね。

 

現在福島県内への外国人旅行者はほとんどいない状態ですが、福島県は東京オリンピックをターゲットに福島特例通訳案内士を養成してゆくつもりのようです。ただし、いつまで続くかはわかりません。来年もこの資格の研修が行われるという保証はありません。意欲のある方は、なるべく早くトライすべきと思われます。

 

研修期間の最後に4日間の実地研修があります。これは福島県内の名所旧跡等をバスで巡り、ガイドの実習をする研修です。毎日1回(運が悪ければ2回)は、バスの真ん前に立ち、皆の前で外国語でガイドをさせられます。事前の予習は必須で、講師からの辛口コメントも待っていますが、何よりも積極的な姿勢が求められます。訪問先では、通常の旅行では得難いような、現地の方の貴重なお話やパフォーマンス等が待っています。正直この4日間はハードでしたが、自分の人生に新たな1ページが加わったような充実感がありました。

 

ここでついでに、被災地の復興についてひとこと言わせてもらいます。復興とは一人一人が経済的かつ精神的に自立することではないかと私は思っています。これは理想論かもしれませんが、重要なのは結果ではなくそのプロセスで、復興のあり方は一人一人異なり、結局それは自分自身の頭で考えるしかありません。福島特例通訳案内士という資格も、一つの復興の選択肢ではないかと思っています。


来年も福島特例通訳案内士の研修が続くことを切に願っています。 

 

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コメント: 1
  • #1

    渡辺 光男 (日曜日, 04 1月 2015 01:40)

    郡山市昭和町の渡辺光男(ワタナベテルオ)ともうします
    久々に
    福島特例通訳案内士 で検索してみましたらヒットしました
    私は昨年度の研修です。
    今後ともよろしくお願い致します
    geef_office@yahoo.co.jp